音をあわせたら、何かが起こる。
/【取材】苫小牧ELLCUBE軽音楽部 & 澤谷恒一郎さん

2021-10-27

北海道・苫小牧にあるライブハウス『エルキューブ』が主催する軽音楽部への取材。これは、僕がずっと実現させたいと願ってきた取材です。

ライブハウスが高校生たちに向けて軽音楽部をやっていると知ったのは数年前。その時、なんて素晴らしい試みなんだと思いました。こんなに新しくて、こんなに楽しそうで、なおかつライブハウスが地域に広く受け入れられるためにも良い活動、もっといろんな人に広めたい…!

取材は2日間に分けて行いました。初日は8月1日。この日に開催された高校生限定ライブ『The Gateway』を観て、合間に部員の高校生たちから話を聞きました。内容は記事本編でたっぷり触れます。
二日目はその翌日。軽音楽部の発起人であり、ロックバンドYOU SAID SOMETHINGのVo,Gtであり、エルキューブのブッキングマネージャーでもある澤谷恒一郎さんにインタビューをしながら、前日の高校生たちのライブがどうしてあんなにキラキラしていたのか、その裏側に迫りました。

ここを部室にして、ライブハウスで軽音楽部をやろう

-昨日のイベントの感想からお伝えしたいのですが、まず「高校生の軽音楽部の発表会」という言葉から想像していたものとは全く違う、とてつもなく良い音楽イベントでした。終わった後、カメラマンをお願いしたちひろさんとも話したんですけど、「ものすごくパワーを貰ったと同時に、ものすごくダメージも貰った」みたいな部分で意見が一致して。これを高校生達に言うと、褒められているの?って混乱すると思うんですけど、100%渾身の力で褒めてます。

澤谷さん「(笑)」

-僕みたいな大人が、こんなにキラキラしたステージを見せられたら打ちのめされてしまうんです。イベントではそれだけの事が行われていて、「これはいったい、何が起こっているんだ?」と思いました。これをなんとか言葉にしなければならない。今日はそのために言葉を尽くしていければと思います。 

澤谷さん「よろしくお願いします」

-まず、今回の発表会はエルキューブの軽音楽部にとってどういう位置づけのイベントで、どれくらい準備をされてきたものでしたか?

澤谷さん「今回のイベントは高校生限定ライブ 『The Gateway』というイベントで、エルキューブが年に数回やっている高校生ライブです。エルキューブ軽音部のメンバーが全員初ライブということで、発表会をさせていただきました。ステージに立ったのは今年の4月に入部してきた子たちで、楽器を全くやったことがない子もいれば、何年か経験している子もいたりと、経歴はバラバラだったんですが、その中で話し合いをして、うまくバンド編成をして…なんとか3バンドできたんです。その子達の初ライブ、デビュー戦、という感じですね」

1. Advertisment

-ではここから、出演した各バンドに触れていければなと思います。トップバッターは『Advertisement』で、 3ピースのバンドでした。
-僕が青春時代に聴いていた曲をコピーしていて、すっかり感情移入しながら色々思い出してしまいました。出演した全バンドに言えることなんですけど、眩しいくらいに輝いていましたね。演奏も、理屈を抜きにして響いてくる感動がありました。あの場に立ち会う事ができて、幸運だったと思います。

澤谷さん「そのバンドの初ライブって、人生に一回しかないじゃないですか。『Advertisement』は2年生と3年生のメンバーだったんですけど、去年は新型コロナウイルスの影響で部活もできなかったし、お客さんにとっても凄く久しぶりのライブだったと思うんです。そういうシチュエーションやタイミングもあって、その時しか見れないものが見れたのかなと思います」

-本当に素晴らしかったです。

2. u-sin×mayuu

ーさて、2組目は『u-sin×mayuu』です。軽音楽部のイベントと聞いていたので、ダンスの組があるということに驚きました。
-ステージで見せてくれたのは、しっかりこっちの気分を盛り上げてくれるダンスで、これもすごく良かったです。イベントのプログラムにバンドだけじゃなくてダンスがあることによって、『The Gateway』が「高校生たちの表現の場所である」っていうコンセプトが強まっていると感じました。ロックも、ヒップホップも、ダンスも、ステージ上でつながっている。しかも飛び込みで3人目のダンサーが登場したり、そういう事も度胸を持ってやっていましたね。
-もしかしたらなんですけど、ダンスのプログラムが入るというのは、澤谷さん的にも意外だったんじゃないですか?

澤谷さん「そうですね、もともと軽音楽部の3バンドとOBのバンドは決まってたんですけども、1週間くらい前に軽音部の子から「友達でこういう子がいて、出たいんですけど、ダンスは大丈夫ですか?」みたいな質問がきて。それはもう「ぜひやろう!」って言って(笑) 元々“高校生限定”という縛りはありますけど、“演奏形態は問わず”っていうのがこのイベントの趣旨でもありますし。でも確かに、全体を通してみて、あそこにダンスがあるって言うのは面白かったですね」

-面白かったですよね、気持ちが盛り上がりました。

3. New decopon

ーでは、3組目に移りたいと思います。次は『New decopon』で、ジャンルはヒップホップです。
-ライブ後に話を聞くと、彼らも軽音楽部には所属していないけど、部員から誘われて今回ステージに立ったということでした。一番印象的だったのは“苫小牧”っていう場所のことを意識してリリックに込めていたことです。
―イベントプログラムを通して、ここ苫小牧のエルキューブという場所が、ヒップホップの場にもなってるんだなということが知ることができました。

澤谷さん「そうですね、若いラッパーが集まっているイベントだとか、あとは最近だとスケートボードの発表会や大会もやったりしています」

-すごく盛り上がりそうですね!

澤谷さん「盛り上がってますね。それは僕じゃなくて、河岸というスタッフがスケボーを始めとしたストリートカルチャーに繋がりがあるので、地元のスケーターを集めてやっています。

エルキューブのステージ前に柵があるんですけども、それを全部取っ払い、床にコンパネを敷いて、メイク(スケボーの技)のコンテストなどもやっています」

-ここの場所の可能性って、すごい広いんですね。

澤谷さん「(笑) いろんなことをやらせていただいてますね。やっぱり地方なので、やれることは何でもやるっていうスタンスです。都会のライブハウスですと、ライブだけでスケジュールが埋まっちゃうと思うんですけど、ローカルな街なのでイベントが入るのは主に週末なんです。他の日は空いてたりするので、そういうところで何をやるか?ということはスタッフで話をしながらやっています」

-そこで創意工夫が生まれて、ここならではのグルーヴやシーンが生まれていくんですね。

4. 絶対零度

ーそして4組目ですが、次はメンバー全員が女の子という『絶対零度』でした。このバンドはエルキューブ軽音楽部の3バンドのひとつです。
-ライブハウスの軽音楽部で部活をするってどんな感覚なんだろう?と思って、4人にもライブ後に話を聞きました。そうしたら、「今はスマホがあるから学校が違う友達と日常的にチャットすることはよくある」みたいなんですが、「バンドを組むとなったら、こういう場所がないとそこまで行かない」っていうことを教えてくれて、ハッとさせられました。

澤谷さん「それは嬉しいですね(笑)」

-ステージでは難しい楽曲をカバーしていました。その難しい楽曲に対して好奇心で挑んだとMCでは言っていましたね。彼女たちを見ていると「バンドってすごい楽しそう! 羨ましいなあ!」とストレートに思わせられました。盛り上がるところでは手を上げたり、一緒に心の中で歌ったり、自然とそういうことをしている自分がいました。
ー出演バンド全てに言えることですが、”ステージの楽しさが観客フロアまで伝わってくる”ということに関しては、ものすごい感動量があったんです。どうしてなんだろう?と考えると、言葉にするのが難しいのですが。

澤谷さん「感動を言葉にするのってすごく難しいですよね。そうですね、その曲を選んでるっていう時点で、演奏している彼女たちがその曲をすごく好きだという前提があって、限られた時間・限られた曲数の中で『その曲』を選んでプレイした。そういう思いも音に乗っかったんじゃないかなと」

―はい、“好き”とか“演奏したい”とか、大事ですよね。

5. NAR’s

ーでは、次のバンドに移りたいと思います。エルキューブ軽音楽部で結成されたバンドで『NAR’s(ナーズ)』。3ピースのバンドで、Gt,Voの男の子は最初に出たバンドでも歌っていました。ベースとドラムは女の子という編成でしたね。
-ステージ後、ベースとドラムの女の子2人にインタビューして、「練習の時と本番の時って、どう違うの?」っていうことを聞きました。というのも、普段エルキューブは“部室”であるわけですが、本番の時は“ステージ”になる。それってどんな感覚なんだろう?と気になったんです。2人が教えてくれたのは「練習の時は真面目にやろう」っていう感じらしいんですね。それが本番になると、「緊張して、出せることをやろうと思った」と。さらには「すごく楽しくて、本番が好きになった」とも言ってました。

澤谷さん「めちゃくちゃ良いことですね。ライブをやってみてライブを好きになったっていうのは、素晴らしいことですよ。稀に、最初のライブがうまくいかなくて辞めちゃうとか、ライブへの苦手意識を持つこともあります。最初のライブでがむしゃらにやって「楽しかった!!」っていうのは、すごく良い経験になったんではないでしょうか」

6. The Old Beats

-では、最後のバンドに参りたいと思います。エルキューブ軽音楽部OBのバンドで『The Old Beats』。メンバーは四人です。
-観ていて思ったのは、“高校生限定ライブ”のラストにOBの自分たちが出るっていうことをすごく意識して、その意味を考えてライブに臨んで来たなっていう雰囲気をビシバシ感じました。ボーカルの松原くんに話を聞いたら、次のように答えてくれました。「自分はエルキューブでたくさん良いものをもらった。そういう“楽しい”とか“良いこと”を伝えたい」と。あと彼のMCで印象的だったのは、「人とか場所とか、どこかに行ったとか、そういうことを思い出せる場所があればいい」って言っていましたね。
-OBの彼らがステージに戻ってくるっていうことに関して、澤谷さん的には何か想いはあったりはしましたか?

澤谷さん「出演してもらった経緯としては、このあいだ彼らがエルキューブでライブをして、その時は全部オリジナルで歌っていて内容も良かったんです。今の軽音楽部の子たちがこの先輩のステージを見たら刺激になるんじゃないかと思って、それで誘いました」

-では、今までの軽音楽部のイベントではOBを呼ぶっていうことはしてなかったんですね。

澤谷さん「してなかったんですよね。『The Old Beats』のボーカルの松原君はエルキューブの軽音部出身者の中で、オリジナルのバンドを組んで今も活動を続けている唯一のOBなんです。やっぱりバンドをやるからには自分のオリジナルを作って、それを続けてほしいなっていう気持ちが僕にはあって、そういう意味で今の軽音部の刺激になるんじゃないかなと。エルキューブ軽音楽部のOBでこういう人たちがいるんだと、ちょっと憧れみたいな存在になってくれれば今の子たちも頑張れるんじゃないかなと思って」

-先に走ってくれる人がいると、やっぱり違いますよね。

澤谷さん「そうですね」 

軽音楽部の活動について

-さて、全バンドに触れたところで、ここからはエルキューブ軽音楽部の全体像についてお話を伺っていければと思います。あらためて、軽音楽部の活動内容について教えていただけますか。

澤谷さん「活動内容は、平日の夕方に普段ライブで使っているエルキューブのステージとホールを解放して、部員は無料で練習できるようにしていて、そこで発表に向けて練習するっていうことをやっています。あと不定期なんですけど、みんなの予定が合う時に集まってミーティングをしたりしています」

-活動日の数っていうのは、その時々によって変動する感じでしょうか。

澤谷さん「そうですね。同じ学校ならみんな同じスケジュールで動けると思うんですけど、エルキューブ軽音楽部はいろんな学校の子たちが集まっているというのもありますので、頻繁に全員集まるっていうことはできないんです。自分も立ち会える時は立ち会って、ちょっとアドバイスしたり。

あとはこの前、全員集まるタイミングがあったので「じゃあみんなの好きな音楽を、このでっかいスピーカーで聞こうよ!」って言ってみんなでスマホとかを繋げながら聴いて、それは面白かったですね」

-どんな反応でしたか?

澤谷さん「“うわーっ!”、“楽しい!”みたいな(笑)」

-それは大人も憧れるやつですね(笑) では、全体像に触れたところで、軽音楽部を始めたきっかけを教えてください。

澤谷さん「苫小牧市には高校が7校あるんですけど、その中で軽音楽部がある高校はほとんどないんです。自分が高校生の時はけっこう軽音楽部があって盛んだったんですけど、今は本当に少なくなってしまって…。

ただ、“楽器をやっている子たちはいる”とエルキューブに出入りをしている高校生たちから話を聞いていました。だったら平日はエルキューブもそんなにイベントがないから、ここを部室にしてライブハウスで軽音楽部をやろうと。

高校生がバンド組むきっかけを作りたいなと思ったんです。自分も高校の時にバンドを始めて今もやっていて、やっぱり「高校の時に組んで良かったな」ってすごく思うので」

The Old Beats
-僕は、昨日の高校生たちのステージを見て、バンドで音を合わせるってすごく特別なことなんだなと気付かされました。

澤谷さん「今はインターネットも発達して、“弾いてみた動画”など一人で楽器を楽しむ方法は昔よりも増えたと思うんですけど、やっぱり人が集まって一つの曲を演奏するのは、バンドじゃないと味わえない楽しさかなと。だから“楽器は持っているけど、バンドはやったことがない”っていう子たちに、まずは体験してほしいなと思っています」

-始められた当初の苦労とか、予想外だったことなど、印象に残っていることはありますか。

澤谷さん「最初は“やろう”っていう気持ちだけで始めた感じでした。もちろん店長とかにも相談して始めたんですけど、自分には軽音楽部の経験がなかったので、予想以上に入部したいっていう高校生達が来てくれた時に、ここからどうしようかな?って(笑)」

-どうやるんだろう、みたいな(笑)

澤谷さん「なので、バンドをやってる友達とか、軽音楽部の経験がある人とかに話を聞きました。エルキューブによく出入りしてくれている室蘭工業大学のオリジナルフォーク研究会っていうサークルがあるんですけども、彼らにも話を聞きましたね。最初はどうやってバンドを組ませればいいのか、とか」

-かなり手探りに。

澤谷さん「はい。自分よりひと周り以上年下の子たちが集まって、その中で自分が何かを発信しなきゃいけないっていうシチュエーションがなかったので」

-澤谷さんは、どういう立ち位置で関わろうと思いましたか。

澤谷さん「それも手探りでした。最初は、人数はいるけどパートが偏っていたんです。ギターがたくさんいるけどドラムがいないとか。当初はそういう感じだったので自分がサポートドラムみたいな感じで入って、高校生の中に一人自分がいるみたいな(笑) そういう感じでやってましたね。みんなが楽しい感じで続けるにはどうしたらいいだろう、っていうことを結構考えました。とにかく楽しく練習する、みたいな」

-大事ですよね。高校生たちに話を聞いた中でも、「どういうことを考えて演奏しいてたの?」っていうふうに聞いたら「楽しんで貰いたかった」って言うんですよ。「そのために自分たちが楽しもうと思った」みたいなことも言っていて、しかもそれがちゃんとできていたので、すごいと思いました。

澤谷さん「楽しもう、みたいなことは日頃から言ってるかもしれないですね。ちゃんとやんなきゃ、っていうよりも、楽しくやろう!と」

-では、軽音楽部の活動で澤谷さんが一番大事にされているのは「楽しむ」っていうことなんですね。

澤谷さん「そうですね。やっぱり軽音楽部を始めた時も、バンドの楽しさを知って欲しいというところがスタートだったので、それは今も変わらずです。楽しければ自然と続けてくれると思いますし、楽しかったら自分でも追求したくなると思うんです。じゃあ自分で曲を作ってみようとか、今度は他の場所でライブしてみようかなとか」

-確かに、一度テージに立ったっていう経験は大きいですね。ライブハウスでの音響スタッフさんとのやり取りとか、照明スタッフさんとのやり取りとか、普通、10代からしたら難しいじゃないですか。

澤谷さん「そうだと思います。まず何をどうしていいか分かんないですよね」

-でも、ここには澤谷さんもいるし、ちゃんと頼れる大人たちがいる環境だから安心ですよね。この軽音楽部の活動に参加したいという方がいた場合、どういう風にすれば参加できますか。

澤谷さん「その場合はエルキューブに連絡をいただければ。電話でもメールでも、Twitterとかもあるので」

-対象は高校生、ということでいいでしょうか。

澤谷さん「一応、『高校生』という縛りはあって、苫小牧市内だと高専はOKにしてます。平日の4時〜7時は自由に使えるので、ドラムとかは練習し放題(笑)」

-最高ですね。

これからのライブハウスについて

ドリンクカウンターには飛沫防止のためのカーテンが
-もう一つ今回の大きなテーマとして、ライブハウスについてもお聞きしたいです。音楽好きにとってライブハウスはすごくいい場所ですけど、世間一般から見た時に「なんか怖そうな場所」といったように必ずしも受け入れられているわけではない現実があります。ライブハウスは今後どういう場所であってほしいなと思っていますか?

澤谷さん「スタッフ同士でも話すのですが、怖い場所ではないんだよっていうのは知って欲しいと思っています。苫小牧以外の人や、年齢も関係なく気軽に出入りしている場所にしていきたい。そのために、軽音楽部もそうですけど、スケートボードのイベントだったりとか、様々な年代の人が来れるような場所にしたいと思っています」

-ここ最近は新型コロナウイルスの流行があって全国のライブハウスが苦境に立たされましたが、この影響が軽音楽部の活動に影響を及ぼした部分はありましたか?

澤谷さん「2017年に部を立ち上げて、毎年定期的にライブだったり活動をしていたんですけども、2020年は全く活動ができてないんです。部員募集もできなかったですし」

-今回、2年生で初ライブの高校生が多かったのはそういう事情もあるんですね。

澤谷さん「そうなんですよ。そこで少し途絶えてしまったと言うか…途絶えさせちゃいけないなと思いつつも「この状況で10代の子たちをここに集めて、それでもし何かあったら?」っていうのもあったので、去年はそれでちょっとつらかったですね」

転換ごとにアルコール消毒をする澤谷さん
-2020年はほぼ活動ができなかったと。では、2021年になった時に、始めようっていう風に思ったきっかけはなんだったんですか?

澤谷さん「そう思ったのはですね、3月に卒業ライブができたんですよ。人数制限を設けて、感染対策をしながらやったんです。今期は卒業ライブできないかなって諦めてたんですけども、でも「やりたい」って言ってくれた子たちがいて。その子たちも、ちゃんと学校に連絡したり、ご両親の許可をちゃんともらい、配信も取り入れてやりたいって言ってくれて。

そういう形で『2020年度』の卒業ライブを見た時に「楽器をやってる知らない子たちがいっぱいいるぞ」と思ったんです。ステージにも、お客さんにも、知らない高校生の音楽好きな子がいっぱいいる。それで自分の中に希望が出て、「こういう状況だけど、音楽をやってる子がいっぱいいるんだったらまたやりたいな」って思って、それで改めて『2021年度』で部員募集を呼びかけたところ、今のメンバーが集まってくれたっていう感じですね」

-ライブを見て、やりたいっていう希望が湧いたんですね。

澤谷さん「イベントがすごく良かったんです。コロナ禍でイベントがほとんど無い中で高校生たちが演奏をしている…。そこで改めてバンドって良いなと思えて」

-これからも軽音楽部は続いていくと思うんですけども、今の続けていく理由を教えて下さい。

澤谷さん「やっぱり音楽やバンドの楽しさを知って欲しいっていうのがすごく大きいです。自分も高校の時にバンドを組んで、そこでバンドの楽しさを知って大人になった今も続けてます。バンドって、学ぶことが結構あると思うんですよ。学校外の大人と関わったり、別の高校の人たちと関わったり…。そういう人との関わり方を自分もバンドを通じて学んできたなと思うので、とにかくバンドをして欲しいです(笑)」

-これからの活動も、エルキューブ軽音楽部のファンとして楽しみにしてます。

澤谷さん「ありがとうございます。来年、再来年と続けていけるように頑張ります。目標は、やっぱりオリジナル曲を作って欲しいなとすごく思っているので、そこですね。

やりたいのは軽音楽部のオリジナル曲のコンピレーションアルバム制作です。幸いエルキューブはレコーディングもできるので、レコーディングをしてCDにしたいです。サブスク配信でもいいですけど、まず形にしたいなと。高校の時にそういう体験ができたら面白いと思うんです」

-最高ですね。これをもっとみんなに知ってほしい。そのお手伝いができるよう記事にしたいなと思います。

澤谷さん「ありがとうございます」

-こちらこそです。今日はお時間ありがとうございました。 

〈All Photo by 小畑ちひろ、取材・構成:竹田賢弘

【Information】

苫小牧ELLCUBE
北海道苫小牧市王子町1丁目6番12号
E-MAIL:l-cube@lvlf.net
TEL:0144-35-0501
(電話対応13:00~23:00)

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